2016年ガソリン100円台の真相!原油暴落の理由と現在差を徹底解剖
エネルギー価格の議論において、ネット上で頻繁に見られるのが「原油価格が暴落したのだから、翌週には店頭価格も同率で下がるはずだ」という誤解です。しかし、石油サプライチェーンの構造上、そこには不可避のタイムラグと下限の壁が存在します。
1. 海上輸送と精製にかかる「2〜3ヶ月のタイムラグ」
日本は中東から原油をタンカーで輸送するのに約3週間から1ヶ月を要します。さらに国内の製油所で精製し、油槽所を経由して末端のガソリンスタンドへ配送されるまでに一定の在庫回転期間が必要です。そのため、国際原油市場で大暴落が起きてから、日本の店頭価格に最大限反映されるまでには通常2ヶ月から3ヶ月程度の時間差が生じます。
2. 「ガソリン税」という絶対に下がらない固定コストの壁
どれほど原油価格がゼロに近づこうとも、日本のガソリン価格が無料になることは絶対にありません。なぜなら、日本のガソリンには1リットルあたり一律53.8円の揮発油税・地方揮発油税(いわゆるガソリン税)と、石油石炭税(2.8円)が固定額として課されているからです。さらにその上から消費税が二重課税(タックス・オン・タックス)されるため、たとえ原油仕入れコストが限りなくゼロになったとしても、税金と流通コストだけで最低でも70円〜80円程度の基礎コストが構造的に発生します。