なぜ行列?麻布十番ハドソンマーケットベーカーズの真相&必食メニュー徹底解説
ハドソンマーケットベーカーズの骨太な味と洗練されたビジュアルを支えているのが、オーナーベーカーである大谷りえ子氏の確固たるキャリアです。
大谷氏はかつてグラフィックデザイナーとして活躍した後、ニューヨークへ渡り、通算10年におよぶ現地生活を送りました。マンハッタンやブルックリンの街角に息づくベーカーの活気、日々の生活に寄り添う焼き菓子の素朴な力強さに魅了された同氏は、現地の製菓学校や名店で実践的なベイク技術を徹底して学びました。デザイナー時代に培われた卓越した色彩感覚と空間構築力、そして現地で肌身に染み込ませた食文化への深い敬意。この2つが融合したことで、単なるアメリカ菓子の模倣ではない、独自性の高いベイクショップの構想が生まれました。
帰国後の2012年9月、港区麻布十番の地にてハドソンマーケットベーカーズを開業。大谷氏が自著やインタビューで一貫して語っているのは、「毎朝、ベーカーが心を込めてひとつひとつ手作りで焼き上げること」への妥協なきこだわりです。大量生産の冷凍生地では決して出せない、オーブンから立ち上る焼き立ての香りと生地のしっとりした質感。手作りの温かみと都会的な洗練を同居させた空間作りは、大谷氏の唯一無二の経歴があるからこそ成し得た世界観といえます。