ベンチプレス持ち方で大胸筋の効き激変!怪我を防ぐ最新グリップ術
グリップの形状を語る上で避けて通れないのが、親指の巻き付け方に関する議論だ。親指をバーにしっかりと巻き付けるサムアラウンドグリップと、親指を人差し指側に添えるサムレスグリップには、明確な構造的違いと相反する特徴が存在する。
長年、ボディービルディングの現場で愛好されてきたサムレスグリップは、手首の過度な曲がりを抑えやすく、前腕の無駄な緊張を排して大胸筋の収縮感をダイレクトに捉えやすいという利点がある。しかし、その構造上の最大リスクは滑落だ。親指のストッパーが存在しないため、汗や疲労によって高重量のバーベルが胸や顔面に落下する痛ましい事故が絶えない。海外のジムや競技会でも重大な損傷を引き起こす要因として警告が発せられ続けている。
一方で、サムアラウンドグリップは安全性において圧倒的な優位性を誇る。親指でしっかりとバーをロックすることで落下の危険を最小限に抑え、手の平全体で強く「握り潰す」ような力を込めることで、神経系の促進作用(高出力の発揮)を引き出すことが可能だ。最新の安全基準では、サムアラウンドであっても手の平の置く位置を工夫することで、サムレス同等の高い刺激と安全性を両立させる技術が主流となっている。