ワーグナー結婚行進曲は縁起が悪い?悲劇の真相と選ぶ基準を徹底解説
インターネット上の掲示板やSNSでは「結婚式 ワーグナー 縁起」で検索すると、過激なタイトルや不安を煽る書き込みが散見されます。では、実際のウエディング業界の最前線ではどのような受け止めがなされているのでしょうか。
都内大手ホテルやゲストハウスで10年以上の経験を持つウエディングプランナーへの取材や、近年の結婚情報誌の傾向を見ると、新郎新婦側が『ローエングリン』のストーリー結末を知って意図的に避けるケースは全体の数パーセント程度にとどまります。大半のカップルにとっては「クラシックで最も格式高く感じる入場曲」「親世代がイメージする王道の結婚式を叶えるメロディ」として自然に選択されているのが現実です。
一方で、クラシック音楽の演奏家や教会のオルガニスト、音大出身者の親族が参列する場合に、「あの破局の曲を使うのか」と内心で苦笑されるリスクはゼロではありません。Yahoo!知恵袋などの相談投稿でも、「義母がクラシックに詳しく、ワーグナーの入場曲に難色を示した」「音楽仲間にストーリーを突っ込まれて気まずかった」といった実体験が報告されています。
さらに見過ごせないのが、宗教儀礼としてのマナーと演奏規制です。実は海外の伝統的なカトリック教会や、ワーグナーの反ユダヤ主義的著作・思想を問題視するユダヤ教のシナゴーグでは、挙式でのワーグナー演奏が明確に禁止されている地域が存在します。日本のチャペル挙式の大半はホテルや結婚式場に併設された観光・演出用のキリスト教風チャペルであるため自由に演奏できますが、カトリックの正規の教会堂で聖別を受ける信徒の挙式では、世俗劇の楽曲としてワーグナーが差し止められる事例が実際にあります。