初心者が本当に買うべきパン作り道具は?プロ愛用品と100均代用術を徹底解説
ネット上の情報やSNS動画では、手軽さを強調するあまり、一部の道具の重要性が歪められて伝えられているケースが見受けられます。代表的な2つの誤解を正します。
誤解1:オーブンの発酵機能があれば家庭用発酵器は不要?
多くのオーブンレンジには35℃〜40℃の発酵機能が備わっていますが、ここには大きな落とし穴があります。二次発酵(成形発酵)が終わった後、オーブンを予熱する時間が必要になります。オーブン内で発酵させていた場合、予熱中は生地を外に出さざるを得ず、特に冬場はその間に生地が冷えて発酵がストップしたり、乾燥して表面がひび割れたりします。
最初から高価な家庭用発酵器(F-5000や洗えてたためる発酵器など)を購入する必要はありませんが、発泡スチロール箱とお湯を入れたコップを活用した「簡易発酵ボックス」を自作するなど、オーブンの予熱と発酵を切り離す工夫が実作業では不可欠となります。
誤解2:クープナイフは普通の包丁やカッターで代用できる?
ハード系パン(フランスパンやカンパーニュ)の表面に切れ目を入れる「クープナイフ」について、「家庭用の三徳包丁や文房具のカッターで十分」とする情報が散見されます。しかし、包丁の刃の厚みは柔らかいパン生地を押し潰してしまい、刃離れが悪く生地を引きずってしまいます。専用の湾曲した替刃式クープナイフ、あるいは極薄のカミソリ刃を使用しなければ、綺麗にエッジが立ち上がった美しいクープ(割れ目)は再現できません。