純日本人に青い目は実在する?黒髪碧眼の医学的真相と遺伝の確率
瞳の色、正確には「虹彩の色」は、虹彩の間質に含まれるメラニン色素の量と種類によって決定づけられます。人間の虹彩に含まれるメラニンは主に黒褐色のユーメラニンであり、この色素が豊富であれば光が吸収されて黒や濃褐色に見え、極端に少なければ光の散乱(レイリー散乱)によって青く見える仕組みです。これは空が青く見える物理現象と全く同じ原理です。
日本人の目の色の種類を観察すると、大半は濃褐色(ダークブラウン)に分類され、一部にやや色素の薄い淡褐色(ライトブラウンやヘーゼル調)が見られます。しかし、メラニン合成に関与する「OCA2」や「HERC2」といった遺伝子群に突然変異が生じたり、色素細胞(メラノサイト)の遊走経路に障害が起きたりすると、東アジア人の遺伝的背景を持ちながらも虹彩のメラニンが著しく欠乏する事態が起こります。
さらに、先天的にメラニンを生成できないアルビノ(眼皮膚白化症)の場合、虹彩の色素が完全に抜けることで血管の赤みが透けたピンク色に見えたり、わずかな光の屈折によって淡い青色や灰色を呈したりします。つまり、青い目は「青い色素が存在する」のではなく、「メラニン色素が欠乏した結果、青い光だけが反射されている」状態を指します。