膵頭十二指腸切除術の全貌|難易度・生存率と術後の生活を徹底解説
膵頭十二指腸切除術は、膵臓の右側(頭部)に発生した腫瘍を取り除くための手術です。この領域は十二指腸、胆管、胆嚢、胃の出口、そして主要な血管が複雑に入り組んでおり、腫瘍を完全に切除するために広範囲の組織を一体として摘出します。
主な切除対象となるのは、膵頭部、十二指腸、遠位胆管、胆嚢であり、病変の位置や進行度に応じて胃の一部(幽門側)を切除する場合と、胃を温存する術式(幽門輪温存膵頭十二指腸切除術:PPPD / 亜全胃温存膵頭十二指腸切除術:SSPPD)が選択されます。
膵臓がんにおける膵頭十二指腸切除術の適応基準としては、主に遠隔転移(肝転移や腹膜播種など)がなく、主要動脈(腹腔動脈や上腸間膜動脈)への広範な浸潤が見られない「切除可能(Resectable)」または抗がん剤治療等で縮小した「切除可能境界(Borderline Resectable)」な症例が対象となります。膵臓がんのほか、遠位胆管がん、十二指腸乳頭部がん、十二指腸がん、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)などの治療においても標準的な術式として行われます。