稲庭うどんの特徴とは?讃岐との決定打と職人技の秘密を徹底解剖

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稲庭干饂飩の原材料表示を見ると、記載されているのは「小麦粉、食塩、水」の3点のみです。そうめんなどの一般的な手延べ麺では、麺の乾燥を防ぎ滑りを良くするために植物油を塗布することが通例ですが、稲庭うどんでは油を一切使用しません。油を使わずに極限まで細く延ばすためには、職人の高度な技術と長時間の熟成コントロールが不可欠となります。

製造の核心となるのが「綯い(ない)」と呼ばれる工程です。練り上げた生地を帯状に切り、2本の棒に8の字を描くように交互に掛けていきます(綾掛け)。このとき、生地を撚りながら掛けることで、小麦粉内部のグルテン組織がらせん状に緻密に絡み合います。

職人は製造室の気温と湿度を肌で感じ取りながら、何度も熟成を挟んで生地を休ませます。この熟成段階で、酵母由来の微細な気泡が麺の内部に閉じ込められます。乾燥させた麺の断面を顕微鏡で観察すると無数の小さな空洞が確認でき、これが茹で上がった際に「しなやかな弾力」と「軽やかな歯切れ」を生み出す源泉となっているのです。全行程におよそ4日間を要する極めて手間のかかる手仕事が、工業製品には真似のできない気品ある食感を支えています。

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