徳川8代将軍吉宗の真実|暴れん坊将軍の実像と享保の改革の功績
吉宗が主導した幕政刷新の総称である享保の改革の内容は、行き詰まっていた幕府の財政基盤を根本から立て直す徹底的なものでした。放漫財政が続いていた前代までのツケを払うべく、まず打ち出したのが大名たちに石高に応じた米を上納させる上げ米の制です。この見返りとして大名の江戸滞在期間(参勤交代)を半減させるという、現実的な妥協を取り入れた極めて実利的な緊急避難策でした。
同時に、人材登用の門戸を広げるために導入されたのが足高の制です。従来の幕府組織では家格によって就任できる役職が固定化され、有能な人材が要職に就けない硬直状態にありました。吉宗は役職ごとの基準石高を定め、家禄が不足している優秀な旗本・御家人に対して在任中のみ差額を補填する仕組みを構築しました。これにより、財政負担を最小限に抑えながら、大岡越前守忠相をはじめとする実力主義の人事刷新に成功しています。