ドラえもん連載開始の謎と誕生秘話!白紙の予告カットから生まれた奇跡の概要と注目ポイントを徹底的にカバーしました。
連載開始当初のドラえもんは、私たちがテレビアニメや大長編映画で親しんでいる姿・性格とは少なからず異なっていました。半世紀に及ぶ連載とアニメ化のプロセスで洗練されていった各要素の変遷を、データと設定資料から比較します。
項目連載開始当初(1969〜1970年)現代版(定着した基本設定)編集部の見解・分析体型・プロポーションずんぐりむっくりの胴長体型。首がほとんどなく頭と胴体の境目が曖昧。頭部と胴体の比率がほぼ1:1の二頭身。全体的に丸みを帯びた球体フォルム。初期の造形は起き上がりこぼしの玩具感を強く残しており、徐々に作画の記号化が進んだ。しっぽの特殊機能赤色のしっぽを引っ張ると「姿が透明になる」スイッチだった。しっぽを引っ張ると「全機能が停止する」電源オフスイッチ。透明化設定は連載数話で使われなくなり、後年「全停止スイッチ」へと実用的な改変が施された。性格・立ち位置せっかちで粗忽、狂言回し的なドタバタ居候。のび太よりも取り乱す場面が頻発。保護者・教育係としての落ち着きを持ちつつ、ネズミやどら焼きで崩れる人間味。オバケのQ太郎など初期藤子ギャグの遺伝子を残しており、次第に「保護者と友人の間」へ昇華。サブキャラクターアヒルのロボット「ガチャ子」がドラえもんのライバル役として同居・登場。妹のドラミちゃんが登場。ガチャ子は公式設定からフェードアウト。ガチャ子のキャラクター性が物語の主軸を散漫にさせると判断され、作者自身の手で登場終了となった。
特にファンを驚かせるのが、初期の数話にだけ登場した「ガチャ子」というアヒルのロボットの存在です。ドラえもんが頼りないため、セワシが追加で送り込んできたという設定でしたが、ドタバタが過剰になり「ドラえもんとのび太の心理的関係性」がボケてしまうことを理由に、藤本氏自身が早々に登場を取りやめました。不要な要素を削ぎ落とし、純粋なバディ関係へと研ぎ澄ませていく編集作業こそが、ドラえもんを不朽の名作へと押し上げたのです。
佐々木 一輝
ビジネス戦略アナリスト
Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。