都立青山高校はなぜ難化したのか?倍率高騰と進学実績急伸の深層
青山高校を語るうえで避けて通れないのが、毎年9月上旬に開催される名物文化祭「外苑祭(がいえんさい)」です。来場者数が2日間で1万人を超えることもある都立高校屈指のビッグイベントであり、その最大の特徴は全クラスが演劇を上演するという点にあります。
1年生から3年生まで、全21クラスがオリジナルの脚本制作、大道具・小道具の買い出しや大工仕事、照明・音響、役者の演技指導に至るまで、文字通り心血を注ぎます。7月の期末考査が終わると、夏休みのキャンパスは朝から夕方まで大道具の木材加工の音と台本の読み合わせの声で満たされます。
在校生の手記やOB・OGの回顧録には、外苑祭にかける並々ならぬ熱情が克明に綴られています。
「夏休みは毎日朝から晩までクラスメイトとペンキまみれになり、時には演出を巡って激しく衝突した。それでも最終日のカーテンコールで浴びた拍手と涙は、一生の宝物になった」
こうした濃密な協働体験が、生徒同士の結束力を強固なものにします。
一方で、校風や服装規程はどうなっているのでしょうか。都立青山高校の校風は「自由と規律の調和」に集約されます。公式の標準服(ブレザー型の制服)が制定されているものの、普段の登校は原則として私服通学が認められています。部活動のジャージやカジュアルな私服で受講する生徒が多く、髪型やスマートフォンの校内利用についても過度な縛りはありません。
ネット上の評判や口コミを検証すると、「自主自律が重んじられるため校則による締め付け感は皆無」「大人として扱われる心地よさがある」といった好意的な意見が目立ちます。しかしその自由の裏には、「自由だからこそ自分の行動に責任を持つ」という無言のプレッシャーが存在していることも、現場の取材からは浮かび上がってきます。