放送から9年、なぜ今『ひよっこ』が再評価されるのか? 有村架純の原点と平成朝ドラが生んだ「優しさの奇跡」
本作の魅力を語る上で絶対に外せないのが、脇を固める登場人物たちの圧倒的なキャラクター立っている点だ。向島電機「乙女寮」の仲間たち——青天目澄子や兼平豊子といった個性豊かな少女たちが織りなす青春のドラマは、甘酸っぱさとほろ苦さに満ちていた。
そして、みね子の第二の故郷となる洋食屋「すずふり亭」。宮本信子演じる大女将・牧野鈴や、佐々木蔵之介演じるシェフ・省吾を中心とした温かなコミュニティは、血の繋がりを超えた「新しい家族のカタチ」を提示していた。誰一人として切り捨てられない、全てのキャラクターに深い愛注がれた脚本の妙技がここにある。