肺気腫とCopdの違いとは?「実は別物ではない」初期症状と最新治療を徹底解説
肺気腫とCOPD(慢性閉塞性肺疾患:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)の違いを理解するうえでの結論は、「COPDという大きな病気の傘の中に、肺気腫と慢性気管支炎が含まれている」という点です。
肺の内部には、吸い込んだ空気から酸素を取り込み二酸化炭素を排出する微細な袋状の組織「肺胞(はいほう)」が無数に存在します。タバコの煙などに含まれる有害物質によってこの肺胞の壁が破壊され、弾力性を失って古い空気が外へ吐き出しにくくなる病理学的な状態を肺気腫と呼びます。
一方で、空気の通り道である気管支に慢性の炎症が続き、気道が狭くなって咳や過剰な痰が持続する状態を慢性気管支炎と呼びます。
臨床現場において、多くの患者は肺胞の破壊(肺気腫病態)と気道の慢性炎症(慢性気管支炎病態)の両方を併せ持っています。そのため、日本呼吸器学会をはじめとする国際的な呼吸器ガイドラインでは、有害物質の吸入によって気流閉塞(空気の通りが悪くなる状態)をきたす進行性の病態を総称して「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」と一元化して診断・治療を行う基準が定着しています。