父親が亡くなったらまず何をする?初動から口座凍結・相続の全手順
父親の訃報に接した直後、遺族が最初に直面するのは「時間との戦い」です。深い哀悼の時間を過ごしたい心情とは裏腹に、法律上および実務上の制約から、最初の数日間で迅速に決定・執行しなければならない手続きが集中しています。初動を誤らないための具体的なフローは以下の通りです。
1. 死亡診断書(死体検案書)の受け取り
病院で亡くなった場合は主治医から「死亡診断書」を、自宅等で突然亡くなり警察が介入した場合は監察医等から「死体検案書」を受け取ります。この書類は用紙の左側が死亡届、右側が診断書となっており、役所へ提出すると原本は戻りません。後の生命保険請求や年金手続きで複数枚必要になるため、提出前に必ずA4サイズで5〜10枚程度コピー(またはスキャン保存)を取っておくことが鉄則です。
2. 遺体搬送と安置場所の確保
現在の医療機関では、遺体を長時間安置室に留め置くことは基本的にできません。医師から死亡確認が告げられたら、数時間以内に葬儀社を手配して搬送車を依頼し、自宅または斎場の安置施設へ遺体を搬送します。病院と提携している葬儀社をそのまま利用する義務はなく、生前に候補を絞り込んでいた葬儀社や相見積もりを取った会社へ連絡しても問題ありません。
3. 死亡届の提出と火葬許可証の取得(7日以内)
戸籍法に基づき、死亡の事実を知った日から7日以内に故人の本籍地、死亡地、または届出人の住所地の市区町村役場へ「死亡届」を提出します。一般的には、葬儀社の代行サービスを利用して提出と同時に「火葬許可証」の交付を受けます。この許可証がないと火葬を執り行うことができません。
4. 葬儀費用の相場と流れの把握
安置を終えたら、喪主の決定、通夜・告別式の日程調整、寺院(宗教者)への連絡、参列者の規模確定を進めます。経済産業省の「特定サービス産業動態統計」や葬儀業界各社の公開データによると、葬儀費用の全国平均は約110万〜150万円のレンジで推移しています。形式ごとの特徴と予算感は次のようになります。
- 一般葬(相場:130万〜200万円):親族・友人・仕事関係者など幅広く参列者を招く伝統的スタイル。父親の社会的関係性が広かった場合に選ばれます。
- 家族葬(相場:80万〜120万円):近親者のみで見送る形式。返礼品や飲食接待費が抑えられ、現代の都市部で主流となっています。
- 直葬・火葬式(相場:25万〜45万円):通夜・告別式を行わず、安置場所から直接火葬場へ向かう最もシンプルな見送り方です。
葬儀費用は葬儀一式の基本料金に加え、飲食接待費、寺院へのお布施(平均15万〜30万円程度、現金手渡し)が別枠で発生する点に注意が必要です。見積書の内訳を精査し、不要なオプションが含まれていないか冷静に確認する姿勢が求められます。