ヒットを生み続ける重鎮の眼差し:『Hero』『古畑任三郎』のメガホンを取った巨匠が示す2026年のエンタメ論
話題沸騰中の ヒットを生み続ける重鎮の眼差し:『Hero』『古畑任三郎』のメガホンを取った巨匠が示す2026年のエンタメ論について、多角的な視点を分かりやすく掲載しています。
鈴木雅之の演出を語る上で欠かせないのが、計算し尽くされた会話の「テンポ」と「間(ま)」だ。1990年代から2000年代にかけてフジテレビで手掛けた作品群は、従来の日本のドラマにあった重苦しい余白を排し、カット割りとテンポの良さで劇的な緊張感を維持する手法を取り入れた。
特に『HERO』における型破りな検事・久利生公平を中心とした群像の会話劇は、軽妙でありながら人間の本質を突く重厚さを兼ね備えていた。セリフとセリフの隙間に役者のちょっとした視線や仕草を挟み込むカッティング技術は、視聴者を画面に釘付けにする強力な磁力を持っていたのだ。