東京オペラシティコンサートホール、プロが教える後悔しない良席の選び方
東京オペラシティの座席選びで最も質問が多く、意見が分かれるのが2階・3階バルコニー席(サイドL/R席)です。ヨーロッパの伝統的な歌劇場を彷彿とさせる美しいレイアウトですが、実際の見え方には注意すべき物理的要因が存在します。
バルコニー席はステージに対して身体を斜め90度近くひねって鑑賞する配置になっています。手すりの高さや前の座席との段差の関係上、ステージ手前側の端が完全に視界から遮られる「見切れ(死角)」が生じます。例えば、下手側(L席)の前寄りに座った場合、同じく下手手前に配置されたソリストやピアノの鍵盤側が見えづらくなるケースがあります。
舞台の奥まで見通そうとして身を乗り出す行為は、後方席の視界を塞ぐだけでなく、落下の危険を伴うため厳禁とされています。長時間首を横に向けて座り続ける必要があるため、首や腰に持病がある方には負担が大きい点も否めません。
一方で、音響面に関しては「バルコニー席ならではの至福」が存在します。横の壁面からの初期反射音をダイレクトに浴びることができ、特に室内楽や弦楽器のソロ演奏では、楽器の胴鳴りが直に空気を震わせる生々しい迫力を体感できます。視界の制約を納得した上で選ぶのであれば、コストパフォーマンスの極めて高い選択肢となります。