自分の機嫌は自分で取る!元ネタと疲れた時の対処法を徹底解説
しかし、この前向きな標語が時に読者を追い詰める刃に変わるケースがあります。ネット上では「不機嫌ハラスメント(フキハラ)」の加害者になりたくないあまり、感情を押し殺して限界を迎える人々の悲痛な告白が後を絶ちません。なぜ、実践しようとすればするほど苦しくなってしまうのでしょうか。
最大の原因は、「不機嫌にならないこと(感情の抑圧)」と「機嫌を立て直すこと(感情の受容と対処)」を取り違えてしまう点にあります。怒り、悲しみ、焦燥感といったネガティブな感情は、心身に生じた異常を知らせる自然な生体アラートです。それを「こんなことでイライラしてはいけない」「早く笑わなければ」と力ずくでねじ伏せる行為は、心理学でいう「トキシック・ポジティビティ(有害な前向き思考)」に他なりません。
健全なセルフケアと、自己破壊的な感情抑圧の違いを整理したのが以下のデータ比較です。
厚生労働省が実施する労働安全衛生調査でも、仕事上の強いストレス要因として「対人関係」は常に上位に挙げられています。「自分の機嫌は自分で取らなきゃ」と一人で抱え込み、他人の悪意や理不尽な労働環境まで「自分の受け止め方が未熟だからだ」と責任転嫁してしまう悪循環は、早急に断ち切らなければなりません。