仏像内に本物のミイラが?加漆肉身像に隠された衝撃の真相を徹底解説

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CTスキャンの報道が世界を駆け巡った2015年春、遠く離れた中国・福建省三明市大田県の陽春村(ようしゅんそん)で大きな騒動が巻き起こりました。ニュース映像に映し出された仏像の顔立ち、胸元の特徴的な文様、座台の彫刻が、1995年12月に村の普照堂から何者かに盗まれた守り神「章公六全祖師像」と完全に一致したのです。

陽春村の村民たちにとって、章公祖師は単なる文化財ではなく、何世代にもわたり疫病退散や豊作を祈願し続けてきた「一族の生きた祖先」でした。村には像が盗まれた当時の警察への被害届や、祖師の功績を記した家系図・古文書が大切に保管されていました。

一方、この像を所有していたオランダ人建築家・収集家のオスカー・ファン・オーフェレーム氏は、1996年にアムステルダムの古美術市場で正当に対価を支払って購入したと主張。像の重要性を認めたものの、「善意の取得者」としての権利を主張し、無償での返還を拒否しました。

事態は泥沼の国際法廷闘争へと発展します:

  • 2015年〜2018年(オランダ裁判所):陽春村の村委員会がオランダの裁判所に返還を求めて提訴。しかしアムステルダム地方裁判所は「村委員会は法的な当事者能力(法人格)を欠いている」として訴えを却下。
  • 2020年〜2022年(中国裁判所):福建省三明市中級人民法院、および福建省高級人民法院は、原告村民の訴えを全面的に認め、ファン・オーフェレーム氏に対して「章公祖師像を直ちに陽春村へ返還せよ」との判決を言い渡しました。

中国側の勝訴判決が出たものの、オランダ側での執行には依然として高い国際私法上の壁が立ちはだかっています。信仰の対象である「遺体」が、国際法廷では「不法に取引された美術品(動産)」として扱われるという近代法のジレンマが浮き彫りとなった象徴的な事件です。

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