ニュースステーション終了の真相と久米宏の現在を徹底追跡
2004年3月26日、通算放送回数4,370回をもって『ニュースステーション』はその歴史に幕を下ろしました。当時、世間や一部週刊誌では「政権批判による政治的圧力」「テレビ朝日上層部との対立」「ギャラ高騰に伴う打ち切り」など様々な憶測が飛び交いました。しかし、一次資料や久米氏自身の証言(著書『久米宏です。』等)を精査すると、番組終了の決定打は久米宏氏自身の強い意志による降板申し入れであったことが明白です。
久米氏は番組開始当初から「自分が還暦(60歳)を迎える2004年までに番組を終える」というタイムリミットを自らに課していました。平日夜22時からの生放送を週5日、年間200日以上担当し続けるプレッシャーは凄まじく、毎日の新聞各紙の徹底した読み込みから本番直前までの推敲作業により、心身の消耗は限界に達していました。後年のインタビューでも久米氏は「毎日が試験の連続のような生活で、精神的なエネルギーが完全に枯渇していた」と述懐しています。
テレビ朝日側は慰留を重ねたものの、番組の象徴である久米氏が退く以上、番組名を継続することは不可能と判断。看板を掛け替え、新たな時代へ舵を切る決断を下しました。つまり、『ニュースステーション』の終了は不本意な打ち切りではなく、18年半の激務を完遂したキャスターの完全燃焼による勇退というのが歴史的事実です。