東京駅丸の内駅舎に隠された7つの秘密【2026年完全版】
丸の内駅舎を訪れた際、多くの来訪者が思わず足を止め、見上げる場所が丸の内南口および北口の丸の内ドーム天井です。高さ約28メートルの壮大な吹き抜け空間には、創建当時の意匠が寸分の狂いもなく再現されていますが、ここには一般にはあまり知られていない数々の秘密が隠されています。
ドームのコーナー部分には、方角を示す8つの干支レリーフ(丑・寅・辰・巳・未・申・戌・亥)が円周状に配置されています。ここで疑問となるのが、十二支のうち残りの4体(子=北、卯=東、午=南、酉=西)が存在しない点です。実はこの4つの干支は、辰野金吾が同時期に設計を手掛けた佐賀県・武雄温泉の「楼門」の天井に彫られており、東西南北を司る4体と東京駅の8体を合わせることで、初めて完全な十二支が完結するという壮大な空間的演出が施されていたことが後年の調査で判明しています。
さらに、ドーム見上げ部分には鷲(ワシ)のレリーフや、剣と勾玉をモチーフにした装飾が施されており、日本の伝統的図像と西洋古典建築の調和が図られています。2012年に完了した復元工事では、焼け残ったわずかな石膏パーツや残存写真、文献記録をもとに、左官職人が伝統的な技法を用いて手作業で一つひとつ復元作業を行いました。