ブラジル代表監督が直面する泥沼劇!名将の蹉跌と王国再建の真相
なぜサッカー王国ブラジルは、これほどまでの混迷期に突入してしまったのでしょうか。その発端は、6年間にわたり強固なチームを作り上げたチーチ監督の戦術と実績に終止符が打たれた2022年カタールW杯に遡ります。
チーチは南米予選を圧倒的な勝率で首位通過し、堅守速攻と緻密なポジショナルプレーを融合させて高い勝率を記録しました。しかし本大会では2大会連続で欧州勢の前にベスト8で散り、長期政権に幕を下ろしました。問題は、CBFがチーチの後任プランを明確に描けていなかったことにあります。
その後、フルミネンセで独自のポゼッションスタイル(関係性重視の「リレーションイズム」)を確立していたフェルナンド・ジニスが暫定監督としてクラブと兼任する形で就任しました。しかし、短期間の代表合宿で極めて特殊な戦術を選手に落とし込むことは不可能に近く、南米予選でウルグアイやコロンビアに敗れ、挙句の果てにはマラカナン・スタジアムで宿敵アルゼンチンに予選史上初となるホーム黒星を喫するという屈辱を味わいました。これが決定的なブラジル代表監督解任理由となり、ジニス体制はわずか半年余りで崩壊しました。
さらに世界中を巻き込んだのが、レアル・マドリードの名将カルロ・アンチェロッティ招聘の真相です。CBFのエドナルド・ロドリゲス会長は「2024年夏からアンチェロッティが就任する」と既成事実のように公言していました。しかし、CBF内部での会長解任騒動や法廷闘争といったお家騒動に嫌気が差したアンチェロッティは、レアル・マドリードとの契約延長を選択。ブラジルは世界的な名将に公然と袖を振られる形となり、連盟のガバナンス崩壊が白日の下に晒されたのです。