警察の「マル暴」はなぜヤクザより強面なのか?命懸けの現場と衝撃の真相
警察組織における暴力団対策の歴史を語る上で欠かせないのが、「捜査四課(通称・四課)」から「組織犯罪対策部(通称・組対)」への変遷です。かつて殺人や強盗を追う捜査一課、汚職や詐欺を扱う捜査二課、窃盗を追う捜査三課と並び、暴力団犯罪を専門に担っていたのが刑事部捜査第四課でした。映画やドラマで「四課の刑事」と称されてきたのが、まさにこのマル暴です。
しかし、2000年代初頭から暴力団の不透明化、外国人マフィアの進出、国際的な薬物・銃器密輸の巧妙化が進み、従来の「街のヤクザを取り締まる」だけの手法では組織犯罪の全貌を捉えきれなくなりました。これに対応するため、警視庁は2003年に刑事部や警務部、生活安全部に分散していた組織犯罪捜査機能を統合し、「組織犯罪対策部」を新設しました。現在では、全国の主要警察本部でも同様の再編が進められています。
さらに現在、マル暴を取り巻く環境は歴史的な転換期を迎えています。警察庁は2024年、従来の指定暴力団への取締体制を維持しつつ、SNSを通じて離合集散を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」に対応する全国規模の捜査体制を抜本的に強化しました。これにより、現在の組対は「伝統的ヤクザの壊滅」と「実態の見えないトクリュウの資金源遮断」という二正面作戦を強いられており、捜査員には従来の強面な現場力に加え、高度なサイバー分析やマネーロンダリング追跡能力が強く求められています。