靖国神社の本殿と拝殿の違いとは?内部の真実と正式参拝マナーを徹底解説
実際に昇殿参拝を行う当日の流れは、極めて静謐かつ厳粛です。拝殿に向かって左手にある「参集殿(さんしゅうでん)」で受付と初穂料の納納を済ませると、控室へと案内されます。
神職の先導により、手水(ちょうず)で心身を清めた後、回廊を通って拝殿内へと進みます。拝殿からさらに奥の中殿へと足を踏み入れると、外の喧騒が嘘のように遮断され、張り詰めた空気が漂います。目の前には本殿の神門が開き、荘厳な神明造の社殿が直視できる位置へと着座します。
神職による修祓(しゅばつ=お祓い)を受け、祝詞(のりと)が奏上された後、代表者が神前に進み出て「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」を行います。玉串を時計回りに回して根元を神前に向け、台の上に捧げた後、「二礼二拍手一礼」の作法で作法を尽くします。最後に神職から撤下品(お神酒やお札など)を授与され、儀礼は終了となります。
戦後80年を超え、遺族会関係者だけでなく若い世代や歴史研究者による昇殿参拝も増えています。参拝者からは「外の拝殿から手を合わせるのとは全く異なり、本殿を正面に見据えた瞬間、名もなき戦没者一人ひとりの命の重みが迫ってくるような静けさを感じた」「背筋が自然と伸び、歴史に対する個人の向き合い方を考えさせられた」といった声が多く寄せられています。