競走馬は時速何キロ?最高70キロの真相と記録から迫る超速の秘密
競走馬のスピードを理解する上で、まず明確に区別すべきなのは「レース全体の平均速度」と「トップスピードに達した瞬間の最高速度」の違いです。
日本中央競馬会(JRA)の平地レースにおけるサラブレッドの平均時速は、芝コースの標準的なレースでおよそ時速58km〜62km前後に収まります。一般的な原動機付自転車(原付バイク)の法定速度が時速30km、制限速度の厳しい一般道が時速40〜50kmであることを踏まえると、レース全体を通じてすでに自動車の巡航速度並みで走り続けている計算になります。
さらに、勝負どころである最後の直線で各馬が一斉にスパートをかけた際、競走馬の最高速度は時速68km〜72kmに達します。JRAが近年導入しているトラッキングシステム(GPS計測データ)や各研究機関のハイスピードカメラによる動体解析でも、短距離戦の急坂の手前や平坦な直線において、多くのオープン級競走馬が時速70kmの壁を突破している事実が確認されています。
つまり、「競走馬は原付バイクを置き去りにする猛スピードを誇る」という言説は誇張ではなく、物理的な数値として裏付けられた紛れもない事実です。約500kgの筋骨逞しい巨体が、法定速度で走る車を背後から一瞬で抜き去っていく光景は、自然界が生んだ驚異というほかありません。