ジョジョロゴの元ネタと歴代比較|フォント再現から自作の罠まで解剖
多くのファンやクリエイターが「ジョジョのロゴに使われている公式フォントは何なのか」という疑問を抱きます。結論から言えば、市販されている特定のフォントをそのまま使ったものではなく、熟練の装丁デザイナーによる描き起こし(カスタムロゴタイプ)です。しかし、その造形の骨格には明確なデザイン史のルーツが存在します。
荒木飛呂彦氏は、自著『荒木飛呂彦の漫画術』や過去の美術展インタビューにおいて、イタリア・ルネサンス美術やミケランジェロの彫刻だけでなく、『VOGUE』をはじめとする海外ハイファッション誌のグラフィック、さらには1970〜80年代の洋楽ロックアルバムのジャケットデザインから多大な影響を受けたと語っています。
ロゴの英字部分およびカタカナの骨格には、「Didot(ディド)」や「Bodoni(ボドニ)」に代表されるモダン・ローマン体の意匠が色濃く反映されています。極端に細いヘアラインと太いステム(縦線)の強烈なコントラスト、そして水平に伸びる鋭角なセリフは、まさに高級メゾンのロゴやクラシックホラー映画のタイトルカードが持つ「美しさと不気味さの同居」を具現化したものです。
また、日本語タイトルの「ジョジョ」というカタカナの配置にも計算された視覚的ギミックが施されています。2つの「ョ」が前後の「ジ」に絶妙に食い込み、全体としてひとつの幾何学的な塊(モノグラム)に見える構造は、1980年代当時の少年ジャンプの表紙にあって異彩を放つ洗練されたグラフィズムでした。