なぜSnsで話題?「腹パン」の元ネタと潜む医学的危険性・法的リスクの真相に関する詳細情報を分かりやすくまとめました。最新データをご覧ください。
フィクションでは「一発受けて悶絶し、次のシーンでは何事もなく立ち上がる」という描写が日常茶飯事ですが、人体の生体力学的構造から見れば極めて荒唐無稽なフィクションに過ぎません。腹部は頭蓋骨や胸郭(肋骨)のような強固な骨性シールドが存在せず、強大な外力に対して極めて無防備な構造をしています。
日本外傷学会や救急医学関連の学会報告によると、腹部への鈍的打撃(Blunt Abdominal Trauma)は以下のような致死的病態を容易に引き起こします。
打撃部位・損傷対象詳細・生じる医学的リスク臨床的深刻度・相場編集部の見解・評価みぞおち(心窩部)太陽神経叢の過剰興奮による血圧急降下、呼吸筋麻痺、心臓震盪による心室細動ショック死・突然死の危険性(心肺蘇生必須の事例あり)神経反射だけで数秒で意識喪失に至る急所中の急所。実質臓器(肝臓・脾臓)実質組織の挫滅および被膜下血腫の破裂、大量腹腔内出血(失血死リスク)緊急開腹止血術および集中治療(ICU管理・輸血)が必須外見上に傷が残らず数時間後に急変・死亡する典型パターン。管腔臓器(消化管・膵臓)腸管破裂、腸間膜損傷、消化液漏出による急性汎発性腹膜炎および敗血症死亡率10〜30%に達する感染性重篤合併症のリスク打撃直後より時間経過で劇症化するため初期診断が困難。腹壁・肋軟骨腹直筋断裂、肋軟骨骨折、局所神経損傷による慢性疼痛障害全治数週間〜数カ月の長期加療・安静期間が必要軽微な「小突き」であっても筋肉や軟骨を容易に損傷する。
救急医療現場に携わる外傷外科医の症例報告によれば、いわゆる「ふざけ合いの腹パン」が原因で救急搬送され、腸管穿孔や脾損傷と診断されて緊急手術に至った事例は過去に幾度となく報告されています。腹部は鍛え上げられた格闘家であっても、打撃のタイミング(脱力時や息を吸った瞬間)によっては深刻なダメージを回避できません。医学的観点から言えば、腹部への打撃は「生命維持に直結する臓器を無防備に破壊し得る行為」に他なりません。
山本 拓海
ヘルス&ウェルネスアドバイザー
デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。