クリープハイプ『True Love』秘話|尾崎世界観が語る真実
「綺麗事の『愛』なんて、最初から信じていなかった」
取材の席で尾崎世界観は、静かにそう口を開いた。『true love』というストレートなタイトルに反し、楽曲から溢れ出るのはドロドロとした情念と自己承認の葛藤だ。この名曲の裏側には、彼が極貧のアパートでギターを抱きかかえ、社会への苛立ちと身勝手な愛を絞り出していた初期の生々しい記憶が刻まれている。
「本物の愛」とは何か。誰かを激しく求める衝動の裏には、常に自分を愛してほしいという強烈な我欲が潜む。尾崎はその歪みを隠すことなく、吐き捨てるような高音ボーカルで歌い上げた。ファンがこの曲に魅了され続ける真相は、綺麗にパッケージ化されたJ-POPへのアンチテーゼであり、人間の醜さを含めたすべてを許容する圧倒的な「真実」がそこにあるからに他ならない。