Lgbtはなぜ増えたのか?割合急増の真相と昔と違う決定的な3つの理由
「なぜ急に目立つようになったのか」「何か特別なブームが起きているのではないか」という疑問に対する端的な答えは、実人口の急増ではなく、存在の可視化が急加速したことにあります。決して突然変異のように当事者の出生率が跳ね上がったわけではありません。
かつての日本では、異性愛かつ自らの身体の性と心の性が一致している状態(シスジェンダー・ヘテロセクシュアル)のみが「普通」とみなされ、それ以外のアイデンティティは嘲笑の対象か、あるいは「存在しないもの」として扱われてきました。そのため、多くの人々が孤立を恐れて自らの本音を固く秘匿し、異性の交際相手がいるように振る舞う、いわゆる「クローゼット」の状態で生涯を過ごすケースが一般的だったのです。
変化の契機となったのは、2010年代以降に進んだメディアでの啓発や、自治体によるパートナーシップ宣誓制度の広がりです。自分と同じ感覚を持つ仲間が世の中に存在することを知り、名前を得た人々が声を上げ始めた結果、周囲から見れば「突然周りに増えた」ように映る現象が生じました。水面下に潜んでいた氷山が、海水面の低下によって輪郭を現した状態と言えます。