『美女と野獣』ベルの隠された裏設定と母親の謎|実写との違いを徹底解明
1991年のアニメ版において、ファンの間で長年の議論の的となっていたのが「なぜベルの母親は登場しないのか」という点です。ディズニー初期〜黄金期の作品群(『白雪姫』『シンデレラ』『アラジン』など)には「母親が不在である」という共通パターンが多く見られますが、『美女と野獣』もその系譜にありました。
この最大の謎に決定的な解答を与えたのが、2017年の実写映画版です。作中、野獣が持つ魔法の本によって空間移動を果たしたベルと野獣は、ベルが幼少期を過ごしたパリの古びた屋根裏部屋へと降り立ちます。そこでベルが発見したのは、かつてペスト医師が着用していた特徴的な「鳥のくちばし型マスク」と、自らが赤ん坊の頃に使っていた木製のガラガラでした。
明かされた真相は極めて過酷なものでした。当時パリで猛威を振るっていた黒死病(ペスト)にベルの母親が感染し、我が子と夫へ病が感染するのを防ぐため、母は自ら「早くこの子を連れて逃げて」とモーリスに懇願したのです。父モーリスがその過去を頑なに語らなかったのは、辛すぎる記憶から愛娘を守るためであり、母の無償の愛ゆえの決断でした。この事実を知ったことで、ベルは父親の過保護な態度の理由を理解し、家族の絆をより強固なものへと昇華させました。