心室頻拍の心電図特徴と鑑別の急所|急変時に命を救う波形の読み方

心室頻拍の心電図特徴と鑑別の急所|急変時に命を救う波形の読み方に関する主要なデータを丁寧に解説いたします。

Q1:心室頻拍(VT)と心室性期外収縮(PVC)の心電図上の違いは何ですか?
A1:発生メカニズムの根底は同じ心室起源の異常興奮ですが、継続時間と拍数で明確に定義されます。心室性期外収縮(PVC)は正常なリズムの間に単発、または2拍連続(二連発)で出現するものを指します。これに対し、心室起源のQRS波が3拍以上連続して心拍数100回/分以上で続く病態を心室頻拍(VT)と定義します。30秒未満で自然停止するものを「非持続性VT(NSVT)」、30秒以上継続するか血行動態破綻により停止処置を要したものを「持続性VT」と呼びます。

Q2:ブルガダ基準(Brugada criteria)でSVTと判定された場合、VTの可能性はゼロですか?
A2:ゼロではありません。ブルガダ基準は非常に優れた鑑別アルゴリズムですが、感度は約98.7%、特異度は約96.5%であり、ごく稀に特発性心室頻拍(ベラパミル感受性VTなど)や脚枝間リエントリー性VTが基準をすり抜けてSVT様の形態を示すことがあります。そのため、心電図所見だけで100%盲信するのではなく、心疾患の既往歴(心筋梗塞や低駆出率などがあれば統計的に8割以上がVT)や発症時の臨床状況を総合して判断することが重要です。

Q3:モニター心電図でVT波形が出たとき、ナースコールを押す前に最初に行うべきことは?
A3:モニター画面を凝視し続けることではなく、患者の元へ駆けつけて声をかけ、大腿動脈または総頸動脈の脈拍を確認することです。電極の剥がれや歯磨き・体動によるアーチファクトでVT酷似の波形が出ることも多々あります。患者が平然としており脈拍も整であればノイズの確認を行い、呼びかけに反応がなく脈がなければ、その場で大声で応援を呼び、直ちに胸骨圧迫を開始してください。

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