目薬のピンク色は着色料?赤い理由と眼精疲労への効果・落とし方
結論から言えば、市販されているピンク色の目薬に着色料は一切使用されていません。あの鮮烈な赤紫色は、配合されている有効成分「ビタミンB12」(一般名:シアノコバラミン)が持つ天然の色素そのものです。
ビタミンB12は、分子の中心に「コバルト」という金属原子を抱える特異な化学構造を持っています。このコバルト錯体が光の特定波長を吸収・反射することにより、人工色素では再現できない深みのある深紅〜ピンク色の結晶となります。水に溶かすとその濃度に応じて淡い桜色から鮮やかなルビー色へと発色します。
参天製薬やロート製薬などの開発担当者が公表している資料や取材証言によると、製剤開発の初期段階では「液体が赤すぎると消費者に血液や危険物を連想させて敬遠されるのではないか」という懸念が社内で議論された経緯がありました。しかし、「有効成分が十分な濃度で配合されている証拠として、ありのままの色を提示することが生活者の信頼につながる」という判断から、あえて脱色やマスキングを行わずに製品化され、現在では疲れ目用目薬の代名詞として定着しています。