『1リットルの涙』難病の真実とは?脊髄小脳変性症の症状と最新治療
「この病気は遺伝するのか」という点は、患者やその家族にとって最も切実な問いの一つです。医学的に脊髄小脳変性症は、血縁者に同じ病気の人がいない「孤発性(こはつせい)」が約70%、遺伝が原因となる「家族性(遺伝性)」が約30%に大別されます。
遺伝性の場合、多くは「常染色体顕性遺伝(優性遺伝)」という形式をとり、親から子へ50%の確率(脊髄小脳変性症遺伝確率)で原因遺伝子が受け継がれます。しかし、木藤亜也さんのように血縁者に患者がいない孤発性(多系統萎縮症などを伴うタイプ)の場合、子どもへ遺伝することはありません。
脊髄小脳変性症余命に関しては、病型や発症年齢によって大きく異なります。多系統萎縮症(MSA)を併発する孤発性のタイプでは発症後5〜10年程度で生命に関わる合併症が生じやすいとされてきましたが、小脳限局型などでは20年以上にわたって生存されるケースも珍しくありません。かつては誤嚥性肺炎や呼吸不全が直接の死因となるケースが目立ちましたが、人工呼吸器管理や胃ろうによる栄養管理、感染症対策の向上により、生存期間は大幅に延伸しています。