なぜ大手コンビニを圧倒できる?セイコーマートが最強を誇る3つの理由
セコマのブランド価値を語るうえで避けて通れない歴史的転換点が、2018年9月に発生した「北海道胆振東部地震」での対応です。道内全域が前代未聞のブラックアウト(大規模停電)に見舞われ、大手コンビニチェーンの多くがPOSレジの停止や照明不足、商品の供給ストップによって次々とシャッターを下ろすなか、セイコーマートは道内店舗の95%以上が即座に営業を継続しました。
当時、現場では店員が車のシガーソケットから電源を取り、非常用コードを介してレジを稼働させ、電卓を叩きながら手作業で会計を行いました。さらに、多くのホットシェフ店舗ではガス釜を使ってご飯を炊き続け、店頭で温かいおにぎりを1人でも多くの被災者に配り続けました。この出来事は全国ネットのニュースでも「神対応」と称賛され、SNS上でも大きな反響を呼びました。
しかし、当時の経営陣の証言や内部記録を紐解くと、これは現場の気合による偶然の産物ではありませんでした。1995年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災の教訓から、「災害時でも電気に依存しないガス調理機器の導入」や「全店への非常用電源キット配備」をあらかじめ事業継続計画(BCP)として組み込んでいたのです。過酷な寒冷地で生き延びるためのインフラとしての覚悟が、あの未曾有の危機において実を結びました。