なぜ豪雪の横手高校が甲子園へ?過疎の町を沸かせた「雪国旋風」の真相
甲子園の三塁側アルプススタンドには、秋田から夜行バスや新幹線を乗り継いで駆けつけた3,000人以上の大応援団が集結した。地元横手のシンボルである「かまくら」をモチーフにした横断幕が躍り、伝統の応援歌が甲子園の空に響く。横手市役所ではパブリックビューイングが開催され、商店街のアーケードには試合中、人影が消えるほどのフィーバーぶりを見せた。
地方都市におけるスポーツの力とは何か。横手市の古参ファンは語る。「雪に耐える生活は我慢の連続だ。だが、あの子たちが甲子園で泥だらけになって白球を追う姿を見ていたら、涙が止まらなくなった」。単なる地域愛にとどまらず、過疎の町に住む人々が抱えていた劣等感をも吹き飛ばすほどの熱量が、スタンドとグラウンドを一つに結びつけていた。