なぜ有間ダムは夜間閉鎖に?心霊の噂と多発する事故の真相を徹底解説
有間ダムの堤体手前にあるゲートには、現在も「夜間進入禁止(21:00〜翌朝6:00)」の標識が掲げられ、時間になると物理的に遮断されます。この厳しい規制が敷かれた発端は、2000年代後半から加速した一部利用者による深刻なモラルハザードにありました。
首都圏からの手軽なワインディングロードとして注目を集めた結果、週末の深夜になるとマフラーを違法改造した二輪車や四輪のドリフト集団が集結。山あいのすり鉢状になった地形はエンジンの爆音を何倍にも反響させ、麓の名栗地区に住む住民の平穏な生活を極度に脅かしました。飯能警察署や自治体には「深夜にけたたましい排気音で眠れない」「暴走集団が道路を占拠して危険極まりない」という切実な通報が連日のように寄せられていた記録が残っています。
さらに閉鎖を決定づけたのが、深刻な交通事故の続発です。有間ダム周辺の道路はカーブの曲率が急で、ガードレールの外側は険しい崖や湖面へ直結しています。深夜の視界不良と過酷なスピード超過が重なり、カーブを曲がりきれずに法面へ激突する単独事故や、堤体周辺からの転落事故、さらには命を落とす重大事故が報道される事態となりました。
事態を重く見た埼玉県飯能県土整備事務所と地元警察、自治会は協議を重ね、治安維持と人命保護の観点から夜間ゲートの完全閉鎖に踏み切りました。単なる行政の都合ではなく、地域住民の生活圏を守り、相次ぐ死亡事故の連鎖を断ち切るための苦渋の防衛策であったのが夜間閉鎖の決定的な真相です。