鮎川まどか永遠の理由|元祖ツンデレと三角関係の結末を徹底解剖
鮎川まどかというキャラクターを語る上で、声優・故・鶴ひろみさんの存在を抜きに語ることは不可能です。初期のジャンプ・アニメフェスティバル版(OVAパイロット版)では伊藤つかささんが声を担当していましたが、テレビシリーズおよびその後の劇場版・OVAで鶴さんが演じたハスキーで艶のある低音ボイスは、まどかに奇跡的なリアリティをもたらしました。
鶴さんの声質は、15歳の少女が背伸びをして作っている「大人の女性の響き」と、恭介の前でふと漏らす「無垢な幼さ」の境界線を神業のようなニュアンスで表現していました。『ドラゴンボール』のブルマや『アンパンマン』のドキンちゃんなど数多くの名キャラクターを演じた鶴さんですが、まどか役で見せた憂いと気品は、まさに彼女の声優人生における金字塔の一つです。2017年に鶴さんが急逝された際、世界中のアニメファンが追悼メッセージを寄せたまどかのイラストは、その魂がいかに深く人々の心に根を下ろしていたかを物語っています。
2020年には原作者のまつもと泉氏も逝去され、クリエイターたちが旅立った現在ですが、鮎川まどかの存在感はむしろ増しています。近年のシティポップブームに伴い、和田加奈子さんが歌う主題歌『夏のミラージュ』や『悲しいハートは燃えている』、鷺巣詩郎氏が手掛けたサウンドトラックのレコード盤が国内外で高額取引され、そのジャケットを飾るまどかのビジュアルは「80年代ジャパニーズ・レトロフューチャー」のアイコンとして世界的な評価を確立しています。