プロ直伝!ラム肉薄切りレシピで臭みが消える驚きの極意
「ラム肉の臭みがどうしても苦手」と語る消費者の声を取材すると、その多くが調理前の段階で致命的なミスを犯している実態が浮かび上がってきます。羊肉特有の芳香成分は主に分岐鎖脂肪酸(4-メチルオクタン酸など)に起因しており、これは赤身ではなく脂身部分に濃縮されています。さらに、空気に触れて脂が酸化することで、あの特有のツンとした刺激臭へと変貌するのです。逆に言えば、この化学的特性さえ把握していれば、家庭でも確実に風味を手懐けることができます。
第一線の肉料理専門店シェフが実践するラム肉臭み消し下処理方法の核となるのは、「浸透圧によるドリップ除去」と「有機酸・香味野菜によるマスキング」の掛け合わせです。パックから出した肉をそのまま加熱鍋やフライパンへ投入するのは厳禁。表面に滲み出た酸化ドリップをペーパータオルで徹底的に拭き取るだけで、体感する雑味の約6割は消失します。
さらに残る風味を心地よい香ばしさへと昇華させるのが、下味段階でのアプローチです。酒大さじ1、すりおろし生姜小さじ1、醤油小さじ1をベースに、少量の砂糖を揉み込んで5分から10分置きます。砂糖の保水性とアルコールの共沸効果によって揮発性の臭気が飛び、肉の繊維内に水分が保持されます。玉ねぎのすりおろし果汁やヨーグルトに漬け込む手法も、タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)の働きによって筋膜を緩め、驚愕の柔らかさを引き出す裏技として極めて有効です。