【プロ直伝】山椒の実の塩漬けを鮮やかな緑に!失敗しない黄金比と下処理術
自家製の山椒の実の塩漬けを作った際、数週間で黒ずんだり、くすんだオリーブ色に変色してしまったりする最大の原因は、植物細胞内に含まれる葉緑素(クロロフィル)の熱変性と酸性化にあります。クロロフィルは熱や酸、酸素に触れることで中心にあるマグネシウムイオンが水素イオンに置換され、フェオフィチンという褐色の物質に変化します。
プロの現場で実践されている青山椒塩漬け変色防止の絶対法則は、以下の3工程を厳格に守ることに集約されます。
第1に、沸騰した湯に1〜2%の食塩を加え、強火で短時間(5〜7分)加熱して酵素活性を即座に失活させること。第2に、茹で上げたら間髪を入れずに氷水へ落とし、中心温度を一気に0〜4℃付近まで急冷すること。そして第3に、保存容器内で空気に触れさせないよう、塩で隙間なく包み込む、あるいは高濃度の飽和食塩水状態を維持することです。
調理科学の実験データでも実証されている通り、急冷を怠って常温で自然放冷した場合、残留熱によってクロロフィルの分解が急速に進行します。「茹でたら即、氷水」という基本手順の徹底こそが、料亭の小鉢に添えられるような目にも鮮やかな翡翠(ひすい)色を1年間キープするための決定打となります。