『Radwimps 2』全曲徹底解説!「愛し」誕生秘話と名盤の真価
アルバムのオープニングを飾る「愛し」は、ファン投票でも常に上位に君臨する屈指の名バラードです。タイトルを「あいし」ではなく「かなし」と読ませる点に、野田洋次郎の深遠な言語感覚が宿っています。
古語において「愛し(かなし)」とは、切ないほど愛おしい感情を表す言葉です。歌詞の中では「愛」という漢字から「心」を引けば「受(うける)」になり、「心」を足せば「愛」になるという、漢字の成り立ちを用いた独自の言葉遊びが展開されます。傷つくことを恐れて愛を拒絶しようとしながらも、結局は他者との繋がりを求めてしまう人間の業を描き切ったこの曲は、野田が当時から持っていた類稀な死生観を証明しています。
ピアノと静謐なギターから始まり、後半に向けて感情が雪崩れ込んでいくドラマチックな展開は、20年を経た現在聴いても鳥肌が立つほどの説得力を誇ります。