日本の旧国名一覧と現在の都道府県対照表|五畿七道から由来まで完全解説
現代の行政区分は都道府県ですが、人々の心の中にある地域意識には、しばしば旧国名が色濃く反映されています。その最たる象徴が、国土交通省が管轄する自動車のナンバープレートです。
なぜ旧国名を冠したナンバーや地域呼称が、令和の時代にも新設・支持されるのでしょうか。そこには単なる懐古趣味にとどまらない、住民意識と行政区分の深い相克が存在します。
代表的な事例が愛知県の「尾張小牧」ナンバーです。1979年の小牧自動車検査登録事務所新設時、小牧市以外の周辺自治体(春日井市や一宮市、犬山市など)から「特定の一市だけの名前を冠するのは納得できない」という強い反発が起きました。激しい議論の末、広域を束ねる歴史的名称「尾張」を冠することで合意に達した経緯は、地域住民にとって旧国名が中立的かつ誇り高いシンボルとして機能した好例です。
また、ご当地ナンバー制度の拡充により登場した「伊豆」(静岡県)や「飛騨」(岐阜県)、「相模」「湘南」(神奈川県)なども同様です。平成の大合併によって無機質な合成地名や広域行政名が増加した反動として、「千年の歴史を持つ旧国名のほうが、確固たるブランド力と愛着を持てる」という住民側の強い希求が働いているといえます。