望月新一の現在とAbc予想の真実|異次元の天才と反論の全貌
京都大学数理解析研究所(RIMS)で教授を務める望月新一氏は、現在も同研究所の教授として先端数学の研究に従事しています。メディアの個別取材や公の場への露出を極力控え、自身の公式ブログ「新一の『心の一票』」やプレプリントサーバーを通じて、学術的見解や研究の進捗を発信するストイックな姿勢を貫いています。
現在、望月教授の研究グループおよび国内外のIUT理論支持派(星裕一郎准教授やイヴァン・フェセンコ教授ら)は、ABC予想の証明にとどまらず、理論のさらなる幾何学的拡張や他分野への応用研究を展開しています。2021年4月に京都大学数理解析研究所が編集する国際専門誌『PRIMS(Publications of the Research Institute for Mathematical Sciences)』の特別号に論文が正式掲載されたことで、国内では一定の決着を見た形となりましたが、世界の数学コミュニティにおける受容状況は極めて複雑な様相を呈しています。
欧米を中心とする主流派の数論幾何学者たちの多くは、後述する反論論文以降、理論の核心部分に対する懐疑的な立場を崩していません。その結果、数学界では「証明は完了した」とする支持派と、「証明には修復不能な欠陥がある」とする懐疑派が互いに歩み寄らないまま平行線をたどるという、現代科学史においても極めて異例の事態が継続しています。