深海の覇者はどっちだ?マッコウクジラ対ダイオウイカ死闘の真相
捕獲されたマッコウクジラや海岸に打ち上げられた個体の頭部付近には、しばしば輪郭がくっきりと残った無数の円形傷が確認される。これこそが、命のやり取りが行われた動かぬ証拠だ。ダイオウイカの吸盤の周囲には硬いギザギザの歯がついたリングが存在し、巻き付かれたクジラの皮膚を深くえぐり取る。
クジラの胃からは一度に数千個におよぶイカのくちばしが発見されることも珍しくない。体重数十トンを支えるエネルギー源として、マッコウクジラにとってダイオウイカは不可欠な存在だ。しかし、激しく暴れるダイオウイカの触腕がクジラの噴気孔(呼吸孔)を塞いで息絶えさせたり、両者相打ちとなって海底へと沈んでいく悲劇の可能性も、生物学者たちの間で真剣に議論されている。