聖地・有間ダムはなぜ夜間閉鎖に?バイク規制と心霊の噂の真相を徹底解説
週末ともなると、堤体上の道路にはずらりとオートバイが並び、情報交換や愛車の撮影に興じるライダーたちで賑わっていた有間ダム。この穏やかな光景の裏で、長年にわたり深刻な地域トラブルがくすぶり続けていました。夜間閉鎖に至る決定的なトリガーとなったのは、深夜に繰り返されたローリング族(走り屋)の暴走行為と、地元集落への甚大な騒音被害です。
名栗湖を取り囲む周回道路は、適度なアップダウンとタイトなコーナーが連続するテクニカルなレイアウト。これが裏目に出て、首都圏各地から集結した四輪のドリフト勢やローリング走行を繰り返す二輪車の格好のサーキットと化してしまいました。タイヤのスキール音や排気系の改造マフラーから轟く爆音は、静寂な山あいに位置する下流域の名栗地区一帯に深夜中反響。地元住民の睡眠を容赦なく奪い続けました。
さらに事態を悪化させたのが、スピードの出し過ぎによる単独転落や対向車との正面衝突といった重大死亡事故の多発です。急カーブを曲がりきれずにガードレールを突き破る事故や、ガードレール支柱への激突死など、飯能警察署管内でも危険箇所としてマークされる事態が頻発しました。現場にはブレーキ痕や生々しい衝突痕が絶えず、地元自治会からの悲痛な陳情が埼玉県および警察関係機関へ幾度となく提出されることになります。
結果として導入されたのが、「夜間時間帯(21:00〜翌6:00)の車両通行止め」および堤体手前ゲートの閉鎖措置です。ネット上では「バイクが完全通行禁止になった」と誤認されるケースが散見されますが、これは事実と異なります。日中の一般走行は現在も認められており、あくまで危険な夜間の暴走と集会を物理的に排除するための防衛策としてゲートが設置されました。