犯罪者の顔写真が公開される基準とは?報道の裏側と人相の科学的真相
犯罪者の顔写真が公開される基準とは?報道の裏側と人相の科学的真相の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。
SNSやネット掲示板では、凶悪事件が起きるたびに「三白眼だから犯人顔だ」「顎の形に凶暴性が出ている」といった犯罪者の人相・特徴を論じる書き込みが目立ちます。しかし、犯罪学および認知心理学の観点から結論を言えば、「生まれつきの犯罪者の顔」などというものは科学的に完全に否定されています。
かつて19世紀後半、イタリアの精神科医チェーザレ・ロンブローゾが提唱した「生来的犯罪人説(ロンブローゾ説)」は、頭蓋骨の形状、耳の大きさ、顔の非対称性などの身体的特徴から犯罪者を識別できると主張し、世界中に衝撃を与えました。しかしその後の近代統計学と脳科学、社会学の進展によって、彼の研究は標本の偏りと恣意的な解釈に基づく疑似科学であることが立証され、完全に葬り去られました。
では、なぜ現代でも多くの人が「犯人らしい顔」を感じてしまうのでしょうか。その正体は、心理学でいう「確証バイアス」と「ハロー効果の逆(ネガティブ・ハロー効果)」です。
「この人物は極悪人である」という前提情報をニュースで刷り込まれた状態で顔写真を見るため、無表情や睨みつけるような目線といった日常的な表情の一片を脳が勝手に「邪悪さの証拠」として解釈してしまいます。同じ顔写真でも「ボランティアで人命を救った英雄」と紹介されれば「意志の強い引き締まった顔立ち」に見えるのが、人間の認知構造の限界です。