竪穴住居から竪穴建物へ!教科書変更の理由と住まい以外の驚きの用途
では、具体的に竪穴建物いつから変更されたのでしょうか。歴史教科書用語改訂の経緯を振り返ると、突然の決定ではなく、段階的な移行期間が存在していました。
転換点となったのは2010年代半ばです。歴史用語の標準化を進める日本学術会議の提言や教科書会社の編集方針の見直しを受け、まず文部科学省の検定を経た中学校の歴史的分野や高校の日本史教科書において、「竪穴住居(竪穴建物)」あるいは「竪穴建物(竪穴住居)」という並記が始まりました。そして2020年度・2021年度の新学習指導要領の全面実施、さらに2022年度スタートの高校「歴史総合」および新課程「日本史探究」の教科書において、主要各社が一斉に「竪穴建物」を本則とする表記へとシフトしました。
受験生や教員のバイブルである山川日本史用語集の現在を確認すると、最新版では見出し語として「竪穴建物」が採用され、解説文の中で「従来は竪穴住居と呼ばれたが、住居以外の用途も確認されることから、近年は竪穴建物と呼ぶことが多い」といった注釈がしっかりと明記されています。現在の学校教育や大学入学共通テストにおいては、「竪穴建物」が学術的スタンダードとして定着しています。