数の単位一覧!京の先はどう続く?無量大数の上の真相まで徹底検証
巨大な数だけでなく、1より小さい「小数の世界」にも日本独自の豊かな名前が付けられています。野球の打率で「3割2分5厘(32.5%)」と言うように、「分(10-1)」「厘(10-2)」「毛(10-3)」は日常的にも親しまれています。
古典における小数の体系は、毛の先も「糸(し)」「忽(こつ)」「微(び)」「繊(せん)」「沙(しゃ)」「塵(じん)」「埃(あい)」「渺(びょう)」「漠(ばく)」「模糊(もこ)」「逡巡(しゅんじゅん)」「須臾(しゅゆ)」「瞬息(しゅんそく)」「弾指(だんし)」「刹那(せつな)」「六徳(りっとく)」「虚空(こくう)」、そして「清浄(せいじょう・10-21)」へと続いていきます。
ここでネット上で広まっている典型的な誤解が、「清浄のさらに下として『阿頼耶(あらや)』『阿摩羅(あまら)』『涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)』が存在する」という情報です。
SNSや一部の非公式まとめサイトでは、10-22を阿頼耶、10-23を阿摩羅、10-24を涅槃寂静と解説している例が散見されます。しかし、国立国会図書館の所蔵資料や和算の古典籍をいくら遡っても、そのような小数の単位体系は確認できません。これは近代以降の民間クイズ本やゲーム、パズル愛好家の間で仏教用語を当てはめて創作された俗説が、ネットのコピペを通じて事実であるかのように定着してしまったものです。
和算の歴史において、公式に位置づけられた最小の数の単位は「清浄(10-21)」です。これ以上の極小世界を表現する場合は、現代科学のSI接頭語(ゼプト、アクト、クエクト等)を用いるのが客観的かつ正確な扱い方となります。