私人逮捕はどこから違法?成立要件とYoutuber事件の真相
Q1:駅のホームで痴漢を目撃した場合、一般人が取り押さえて駅員に引き渡すのは違法ですか?
A1:現に痴漢行為を目撃した直後であれば、刑事訴訟法第213条に基づく現行犯逮捕として適法です。ただし、認められる実力行使は「逃亡を防ぐために腕を掴む」「行く手を遮る」といった必要最小限にとどまります。殴る、蹴る、過剰にねじ伏せるなどの暴行を加えた場合や、人違い(誤認逮捕)であった場合には、暴行罪や不法行為責任を問われるリスクがあります。速やかに駅員や鉄道警察隊へ引き渡す必要があります。
Q2:もし誤って無実の人を私人逮捕してしまった場合、どのような罪に問われますか?
A2:客観的な犯罪事実が存在しないにもかかわらず相手の身体を拘束した場合、刑法第220条の「逮捕・監禁罪」が成立する可能性があります。また、取り押さえる際に怪我をさせれば「傷害罪」、大声で犯人扱いして周囲に聞こえるようにした場合は「名誉毀損罪」や「侮辱罪」に問われます。さらに民事上でも、多額の慰謝料や逸失利益の損害賠償を請求される極めて重い法的責任を負うことになります。
Q3:万引き犯が店外に逃げた場合、一般客が追いかけて捕まえることは推奨されますか?
A3:推奨されません。一般客には店舗の保安義務はなく、逃走する犯人を追跡することで犯人が逆上し、刃物等で切りつけられる重大な危険があります。万引きを目撃した場合は、自分自身で身柄を押さえ込もうとせず、店員や警備員に即座に知らせるか、警察に通報して犯人の特徴を正確に伝えることが最も安全かつ適切な対応です。