山形・日本の宿古窯が絶賛される真相|料理と温泉のリアルを徹底検証
旅行新聞新社が全国の旅行会社や専門家の投票をもとに審査する「プロが選ぶ日本のホテル旅館100選」において、山形古窯が選ばれ続ける理由は、単なる設備の豪華さだけでは説明がつきません。昭和から令和の今日に至るまで、もてなし部門・料理部門の双方で全国屈指の地位を維持している背景には、組織として徹底されたおもてなしの継承体制があります。
敷地内から奈良時代の須恵器の窯跡が発掘された歴史にちなんで名付けられたかみのやま温泉の日本の宿古窯は、創業以来、山形の豊かな風土と温かな人情を体現してきました。館内に足を踏み入れた瞬間に広がる開放的な吹き抜けロビー、細やかな気配りを見せるフロントスタッフや仲居の立ち居振る舞いは、大規模旅館にありがちな形式的な対応とは一線を画しています。
また、文化的なヘリテージとしての魅力も際立ちます。館内の回廊を彩る「山形古窯のらくやき絵付け体験」で作られた無数の絵皿には、放浪の画家・山下清をはじめ、歴代の文化人、政財界の重鎮、トップアスリートたちが残した直筆の墨跡が刻まれています。訪れた宿泊客自らが素焼きの皿に自由に筆を走らせ、旅の記憶を焼き付ける体験は、数十年来変わらない名物アクティビティとして世代を超えて親しまれています。