体位ドレナージの手順と禁忌を徹底解説!臨床で迷わない排痰ケア
患者の排痰を促す上で強力な手技である一方、身体への負荷も伴うため、実施前の病態把握が何よりも優先されます。以下の状態にある患者には、体位ドレナージ(特に頭低位)を行ってはなりません。
【絶対的禁忌・原則禁止とされる病態】
・頭蓋内圧亢進(ICP上昇):脳出血急性期、頭部外傷、脳浮腫など(頭低位により頭蓋内圧がさらに上昇し脳ヘルニアの危険が生じる)
・重篤な循環動態の不安定:重症ショック、未治療の重症不整脈、急性心筋梗塞
・急性肺水腫・うっ血性心不全:静脈還流量の急増により心負荷が増大する
・未処置の緊張性気胸・大量喀血:気胸の悪化や健側肺への血液流入を招く
・重度の食道逆流・胃内容物残留:誤嚥の直接的な引き金となる
ケアを行う看護師は、バイタルサイン測定に加えてSpO2、呼吸パターン、表情変化といった呼吸器看護の観察項目をリアルタイムで追跡し、少しでも異常が認められた場合は直ちに元の体位へ戻す判断力が求められます。