竜泉寺の湯豊田浄水店が閉店した真相と跡地の今を独自調査
営業終了の告知直後から、敷地内では備品の搬出が進み、続いて大規模な解体工事へと着手されました。かつて多くの入浴客を出迎えたシンボリックな和風の建物や大型立体駐車場は重機によって順次取り壊され、豊田市浄水町伊保原の広大な一角は一時的に広漠とした更地へと姿を変えました。
2026年現在の跡地周辺を取材すると、かつての「お風呂屋さんの街角」という面影は完全に払拭されています。名鉄豊田線沿線でも特に再開発と土地区画整理が進む浄水エリアは、豊田厚生病院を中核とした医療・文教・住宅エリアとしての性格を強めています。現地では複数のデベロッパーによる用途検討が進められ、駅前至近という希少な立地特性を活かした「医療モール併設型の分譲マンション」や「地域利便型商業テナント」への土地利用再編が具体化しています。
現場を歩くと、かつて夕暮れ時に立ち上っていたボイラーの排気煙や、風呂上がりの家族連れの談笑はもうありません。近隣の飲食店店主は「竜泉寺さんがあった頃は、お風呂帰りに食事に寄ってくれるお客様が本当に多かった。街の風景がガラリと変わり、寂しさは拭えないが、新しい街づくりが進んでいることも実感する」と語っており、商業的な人の流れにも不可逆的な構造変化が生じています。